西麻布の交差点近く、広尾駅から徒歩7分ほどの場所にひっそりと鮨屋がある。銀座の有名鮨店で修業した上倉孝史氏による、『西麻布 かみくら』だ。本花梨の一枚板のカウンターが生み出す凛とした雰囲気に、穏やかで大らかな大将が華を添えている。
料理はおまかせコース一本。毎朝築地から仕入れる食材を用い、つまみと握りを交互に供するスタイルを展開する。握りの酢飯には赤酢を使用し、大将のオススメはマグロ・コハダ・ウニ。中でも、江戸前鮨の看板的存在であるマグロに最もこだわりをもっており、“赤身・中トロ・大トロ”と、様々な部位のマグロをお楽しみいただけるのが特徴。日本酒だけでなく、ワインとのマリアージュも魅力的だ。
洗練された一流の江戸前鮨でも、肩肘張らずに愉しんでいただきたいという大将・上倉氏の想いから、接待や海外ゲストのおもてなしだけではなく、デートや友人同士でも気軽に足を運べるような居心地の良い空間が用意されている。江戸前鮨の「粋」と、日本の「奥ゆかしさ」を持ち合わせている『西麻布 かみくら』は、全ての鮨ファンの心をつかむだろう。