福岡の繁華街、天神から車で5分ほどの距離にある、わざわざ足を運ぶゲストが絶えない日本料理店『白金にし田』。店主の西田慎吾氏は、福岡県出身。「京料理 熊魚菴 たん熊北店」で修業ののち帰郷し、伝説の名店『手島邸』で腕を磨き、『博多水炊き とり田』の料理長に就任。その後、『手島邸』の流れを汲む『中島町倶楽部』の立ち上げにも参画し、2014年3月、満を持して独立を果たした。
「おいしいのはもちろん、楽しくて感動できるような空間であることが大事」と語る西田氏。カウンター越しに会話を挟みながら、料理が出来上がる様子を目でも楽しんでいただきたいと考え、客席と厨房は同じ高さに設計。さらに、個室のゲストともコミュニケーションがとれるように、来店の最初と最後にはしっかりと挨拶に伺うのもこだわりである。料理は、季節感を感じられるのはもちろん、日本料理ならではの粋や特別感を楽しめるような食材を中心に組み立てる。例えば、夏のスペシャリテ「アユの丸揚げ」は、姿のまま中骨を全て取り除き、串を打ち直して鮎が泳いでいるかのような姿の丸揚げに。春と秋に二度旬をむかえる桜エビは、すり身にして季節の野菜を包み、さつまあげのような親しみやすい形で提供する。作りたての温度や触感、香りなどを五感で楽しんでもらうため、手渡しで提供するプレゼンテーションもゲストの好奇心をくすぐる。さらに、お酒も全国から訪れるゲストの好みに対応できるよう、日本酒は日本各地の銘柄を満遍なく揃えるほか、日本ワインやシャンパーニュも幅広く用意している。
内装は、福岡を拠点に活躍する空間作家・中森シンイチ氏がデザイン。純和風のシンプルな空間と、新しさのある料理とのギャップもまた、独自の個性を生み出している。客席は、カウンター8席と、12名までのお座敷個室が二部屋。接待や記念日はもちろん、昼も営業しているので、友人との集まりやビジネスランチなどでもぜひ訪れていただきたい。
■アクセス
西鉄天神大牟田線「西鉄平尾駅」より徒歩10分