東京都心から電車で2時間ほど、外房の九十九里浜から少し内陸に入った千葉県山武市の郊外の一角に、大自然に囲まれた、一軒家レストラン『ウシマル(Ushimaru)』はある。オーナーの両親が地元で酪農を営んでいたこともあり、千葉の豊かな食材を活かした地産地消のイタリアンとして2000年にオープン。シェフを任されている打矢 健(うちや けん)氏は、東京都内のレストランで経験を積み、西麻布『ビンゴ(Bingo)』の小林秀徳シェフを師匠とする実力派である。
こだわりは、「生産者の顔が見える」食材。九十九里で獲れる鮮魚や、地元の契約農家から仕入れる野菜、鹿やイノシシなどのジビエ、山で採取するキノコ類まで、千葉の地の恵みを打矢シェフ自らが情熱的に選びぬき、料理を生み出す。千葉県産の小麦を使ったフォカッチャ(パン)や手打ちパスタに加え、地元産の絞りたての牛乳を使ったアイスクリームも『ウシマル』名物。シンプルな調理法で素材のよさを引き出した、滋味豊かで力強い料理の数々は、舌の肥えたグルメなゲストを次々と虜にしている。ワインは、イタリア・フランス・日本産などを取り揃え、ゲストのお好みや料理に合わせたペアリングコースでは日本酒を組み込むことも。アルコールが苦手な方も楽しめるよう、ノンアルコールカクテルや千葉県産の麦茶なども用意。
『ウシマル』の外観は南欧風の洋館、内装はクラシックなインテリアでまとめた穏やかな空間。ダイニングはテーブル席のみで、個室は4~8名様でご予約可能。この土地ならではのロケーションと料理を目指して、東京や全国からもはるばる訪れる価値がここにはある。また、少し足をのばせば温泉などの観光地もあるので、『ウシマル』をキーワードにした千葉旅行を計画してみるのもオススメである。
◼︎アクセス
駅からはタクシー(片道約1400円) 徒歩35分