麻布十番と白金高輪に挟まれた南麻布の古河橋近くに、2017年3月オープンした『やきとり嶋家(しまや) 南麻布』。店主は、兄の浦嶋勇木也(ゆきや)氏と、弟の甲二郎(こうじろう)氏。二人の地元・三重で父が焼とり店を経営していたこともあり、兄弟ともに飲食の道へ。それぞれ別の店で修業を積み、ともに開業を果たした。
鶏肉は、三重の高級ブランド鶏「熊野地鶏」を元に養鶏家と共同で開発した『プレミアム熊野地鶏』を使用。 “血統を超える究極の地鶏づくり”という目標を生産者と共に掲げ、共同開発したプレミアムな地鶏は、一年の歳月をかけて誕生した。ミネラルとかすかに塩分を含む南紀熊野の山水で育った「プレミアム熊野地鶏」は、甘味のある脂と旨味に長い余韻があり、“ペアリング専用の地鶏“ともいうべき味わいが特徴だ。炭火で焼かれることにより肉汁と脂が混ざり合い、地鶏本来のコクのある味わいをしっかりと感じることができる。本場の「紀州備長炭」で焼き上げ、仕上げに伊勢志摩産「真珠塩」をきかせた “三重づくし”の逸品は、“唯一無二の焼きとり”として舌の肥えた美食家を唸らせている。
また、野菜は三重の自然栽培農家、近藤けいこさんの野菜を中心に使用。これらのこだわり素材を使用しながら、焼とりをはじめ、刺身やたたき、もつ煮など多彩な鶏料理で楽しませてくれるのが「嶋家」の真骨頂だ。ドリンクは、三重県産を主体にした日本酒10種類ほどに加え、鶏に負けないしっかりとした味わいの赤、白ワインを揃えている。
天井高5メートル、吹き抜けの解放感溢れるモダンで上質な空間は、「日常の最上」をコンセプトに設計。アフリカンチェリーの一枚板のカウンターをメインに、テーブル個室やプライベートルームなども完備。とくに2階のプライベートルームは、1日1組限定で、専用化粧室や喫煙所も完備しており、コースでゆったりと食事を楽しむのにオススメ。いつもの焼き鳥を、少しだけ贅沢にしてくれる、止まり木のような存在である。
■アクセス
都営大江戸線 麻布十番 2番出口 徒歩8分