1954年の創業以来、『山の上ホテル』とともに歴史に名を刻んできた東京・御茶ノ水の『てんぷら山の上』が、2017年4月、GINZA SIX 13階にオープン。料理長の寺岡 正憲(てらおか まさのり)氏は、2000年に「山の上ホテル」に入社後、本店や六本木ミッドタウン店などを経て、銀座店の立ち上げより腕をふるっている。
最高のホスピタリティと、洗練されたサービスに定評がある山の上ホテルの精神を受け継ぎ、味はもちろんサービスも一流。料理については、「いい食材をシンプルに味わうのが、天ぷらの真髄。ですから、技術力だけではなく本物の食材を見つけてくることも大変重要です」と語る寺岡氏。食材の鮮度を保つため、氷の冷蔵庫で保管するのは本店からの流儀だが、銀座ではそれだけでなく、食材の本質に目を向けた挑戦をスタートさせている。たとえば、一般に流通している野菜は、規格に合わせて作られているものも多く、それがその野菜のベストなサイズとは限らない。また、一般的には小さくて使いにくいタラの芽や舞茸の新芽などは、天ぷらだからこそ持ち味を最大限に生かすことができる。そうした野菜の新しい価値創造を目指し、京都の農家から収穫前の小さな野菜を特別に収穫してもらうなど、新しい試みを取り入れている。また自家製の粉末醤油で作る塩など、味づくりの新たなアプローチにも注目だ。ドリンクは、ワインやシャンパーニュ、日本酒・焼酎などを幅広く用意。多くのこだわりのレストランをもつ山の上ホテルのソムリエや利き酒師が、天ぷらと相性のいいものをバリエーション豊富にそろえており、ワインはグラスで常時7種類以上が揃うほか、ペアリングも提案している。
モダンで明るい雰囲気の客席は、カウンターとテーブル席のほか、テーブル個室と、専用の入り口を設けたカウンター個室を用意。樹齢250年のヒノキ無垢材のカウンターや、日本の家具職人によるハンドメイドの椅子やテーブルなど、こだわり抜いたインテリアの数々にも、おもてなしの心が表現されている。海外ゲストには英語と中国語での対応が可能。「お子様連れの方やお若い方にも、ぜひ気軽にご利用いただきたい」と寺岡氏。銀座という立地で新たな輝きを放つ伝統の味とおもてなしをお愉しみいただきたい。
■アクセス
東京メトロ銀座線・丸ノ内線・日比谷線 銀座駅
A3出口 徒歩2分