世界的な美食が集まる、とりわけ鮨店の激戦区である東京・銀座。その東京メトロ銀座駅から徒歩5分のビル5階にのれんを構える『離れ 鮨むらやま』。エレベーターを降りると、さえざえとした白木のドアと可憐な一輪挿しの花が、一瞬で別世界にいざなってくれる。
村山大作(むらやま だいさく)氏からバトンを引き継いだオン・ショウキ氏が店主を務める。
コースはおまかせ。まずは旬のつまみを楽しみ、そのあとで鮨へ移行する。つまみはしっかりとした出汁を基本に、温かいものは温かく、冷たいものは冷たく。折々の旬を生かしたつまみのあとに続くのは、赤酢の酢飯を用いた渾身のにぎりだ。
鮨ダネは佐賀・唐津の赤ウニなど産地から直接仕入れるものや、豊洲市場の信頼する仲買から仕入れるものなど、その時期ごとの最上のものを柔軟に仕入れている。なかでも村山氏自身の好みで力を入れているのが、春から初夏の名物の春子(カスゴ)鯛やアジだ。口に入れた瞬間においしさを感じられるようなバランスは、日々進化を続けている。
ドリンクは日本酒を主体にワインをそろえる。宮城「日高見」、三重「而今(じこん)」は通年で提供し、季節のものを加えて10種以上から選ぶことができる。また、ワインはシャンパーニュと白ワインをハーフとフルボトルでそろえている。
店内は白を基調としたカウンター8席。フルオープンキッチンで、炭台や魚を切る場所もすべて見えるつくりだ。仕事仲間との会食や仲の良い人同士の美食の集いに向いている。サービスは銀座の鮨店にありながら、気負わず鮨を楽しんでほしいという想いのもと、くつろげる雰囲気を心がけている。銀座の真ん中でゆったりと鮨を、親しい仲間と楽しめるひとときをぜひ味わっていただきたい。
■アクセス
東京メトロ「銀座」駅より、徒歩5分