日本料理店がひしめき合う京都・祇園。祇園四条駅から徒歩3分のところに、世界的グルメガイドにて二つ星に輝く京料理の名店、『割烹 八寸(はっすん)』はある。京料理の達人とも言われる久保田 守(くぼた まもる)氏が1945年に開業し、現在は息子・久保田 完二(くぼた かんじ)氏が二代目を継ぐ。東京・目白の二つ星店『茶懐石料理 和幸』(閉店)でも8年修業して腕を磨いた店主は、父の教えにアレンジを加えることなく、そのまま伝統の味を守り続ける。
『割烹 八寸』は、素材そのものを重視し、旬の食材を必ず使う。京料理に反するため、肉や養殖の食材は使わない。創作などはせずに、京料理本来の昔ながらの技法だけを使うという。魚介類の仕入れは、懇意にしている魚屋と毎日連絡を取り、その日極上のものを取り寄せる。例えばタイは淡路島から、シマアジは瀬戸内から。野菜は、信頼のおける農家や長年付き合いのある八百屋が厳選する良質なものを仕入れる。看板メニューは「天然ウナギの蒲焼」。父の代から48年以上つぎ足し続けてきたタレは濃厚で奥深い味わいだ。酒は『割烹 八寸』の料理を一番邪魔しない日本酒、松本酒造「澤屋まつもと」に特化。料理の繊細な味を楽しんでいただきたいという想いから、酒は多く揃えない。代わりにぜひご賞味いただきたいのが水だ。名水と言われる錦天満宮の湧き水を毎日汲みに行く。まろやかな天然地下水は、やわらかな料理の味わいを存分に引き立ててくれる。また、マツタケとカニの時期には、特別コースを用意している。
店内には、8mにも及ぶ檜の1枚板カウンターが12席、掘りごたつの個室6名を用意。器は、現代作家を応援したいという想いから、常連でもある現代の陶芸作家と話し合いながら料理に合うものを仕立ててもらう。緊張しない空間づくりを心掛ける物腰の柔らかな店主がいる『割烹 八寸』を、お一人様利用やデート、接待などでご活用いただき、京料理の真髄を心ゆくまでご堪能いただきたい。
※世界的グルメガイド京都・大阪 2023年度版にて一つ星を獲得
■アクセス
京阪本線 祇園四条駅 徒歩5分
阪急京都線 河原町駅 徒歩8分