九州の玄関口・福岡県福岡市。博多駅からクルマで10分弱、博多の最大の繁華街・天神に隣接した住宅街のビルの1階に『レストランスノゥ』はある。福岡市地下鉄薬院駅・渡辺通駅いずれからも徒歩7~8分程度、近隣には個性的な小さな飲食店が多い。
シェフ海野元気(うんの げんき)氏は84年福岡県生まれ。調理師学校卒業後、そのままフランスの【3つ星「ミッシェル・ゲラール」ほか、ベルギー「バルビゾン」、北欧デンマーク「シュルロル・クロ」】などで修業、帰国後、地元福岡で20年7月に独立を果たした。
海野氏の作る料理は、地元九州の伝統料理にインスピレーションを得たもの。【フレンチ×ニューノルディック×九州。つまり、フランス料理の技術を用いて、ニューノルディック(新北欧料理)の概念をもって、地元九州の郷土性を料理で表現するのが『レストランスノゥ』のコンセプトだ。】海野氏にとって九州とは、みずからの出身地であるだけでなく、7県がそれぞれユニークな食文化を持つ肥沃な土地なのだ。
地元でももう多くは食べられなくなった郷土料理から、九州北部の人間にはソウルフードともいえるお菓子まで、海野氏の手で新しく息を吹き込まれた料理からは、九州の食の新たな一面を感じさせてくれるだろう。食材はほぼすべて九州のもの。国産ワインやフロマージュもすべて九州のものだ。
おまかせの料理に合わせるワインは、フランスを中心にそろえる。ナチュールワインも置き、国産ワインはすべて九州産。アルコールペアリングは3種類。ゲストの希望に応じてそこから増減も対応可能だ。ノンアルコールは、九州のフルーツを用いたドリンクを4種類程度そろえる。
『レストランスノゥ』はカウンター5席、半カウンター3席、テーブル1卓6席。友人や大切な人、食を愛する人の集まりにぴったりだ。お子様はランチは0歳児から、6名以上から貸切も受け付け、その場合は昼夜ともにお子様連れが可能。海外ゲストへの対応は、英語・フランス語であればシェフの海野氏による説明が可能だ。
コンクリート打ちっぱなしの店内は、木・ガラス・陶器を多く用い、抑え目であたたかみのある色遣いで、料理の鮮やかな色を引き立てる。店内にさげられた北欧モダンを思わせる大きなペンダントライトや木製のバターナイフは、家具の街・福岡県大川の家具職人の手によるものだ。食器は福岡の小石原焼、クロスは小倉織。九州の名産を、料理だけでなくしつらえの部分でも感じ取ることができる。
九州以外からのゲストは九州の豊かな地域性を、九州のゲストにはいままで知らなかった九州の新たな側面を発見できる。そのような刺激的で楽しいひとときを、『レストランスノゥ』で味わってみてはいかがだろうか。
■アクセス
福岡市営地下鉄七隈線 渡辺通駅より徒歩5分
福岡市営地下鉄七隈線 薬院大通 より徒歩5分