地下鉄四条駅に程近い、京都の繁華街に店を構えるのが二つ星の日本料理店『和ごころ泉』。師匠の意を受け継ぐ大将の泉 昌樹(いずみ まさき)氏が、ゆかりの地で“和ごころ”あふれる料理を提供する。
三重県出身の泉氏は、名古屋の日本料理店『加瀬』を皮切りに、東京のホテルでも修業を重ねる。その後、京都の名店『桜田』へ。手間をかけて京料理に真摯に向き合う精神と技術をこの店で身につけ、2006年に独立開業。2016年には、惜しまれつつ閉店した『桜田』の跡地に『和ごころ泉』を構え、その確かな味が話題となり二つ星を獲得する人気店となった。
奇をてらうことなく、“和ごころ”たっぷりに五感で四季を感じる料理。「師匠の思いを受け継ぎ、手を抜くことはない」と言う泉氏。食材は、生産者のもとに足を運んで会話をし、相性良く納得したもののみを仕入れる。要となる「だし」にこだわる事は言うまでもない。昆布は、礼文島・香深(かぶか)、船泊(ふなどまり)の利尻昆布のみを使用。希少な本枯節は、仕入れ先の生産者を枕崎に訪ねて製造工程を見学する。カツオ節作りのストーリーをお客様に話し、手数が多いゆえのうま味であることを披露する。
看板メニューは、八寸で提供する「たまごカステラ」。玉子と魚のすり身を低温でじっくり焼く。「他店とは全く味が違う」と、泉氏胸を張るのが「鮎の塩焼き」。囲炉裏端の焼き枯らしのように立てて焼く、という泉氏自身が考案した門外不出の焼き方で、一度味わうと病みつきになる極上の一皿だ。
日本酒の品揃えも他の追随を許さず、どんな愛飲家のリクエストにも対応できるほどの本数と種類を置く。京都・城陽酒造が醸し、春夏秋冬毎に絞るオリジナルの日本酒も、人気メニュー「鮎の塩焼き」との相性は抜群に良い。
風情ある京町家のたたずまい。カウンター、テーブル、掘りごたつ形式のお座敷が用意される店内は、お軸や生花、人間国宝から現代作家の作品まで揃う器が料理と相まって、四季折々の“和ごころ”を醸し出す。
家族、友人、カップルなどのプライベートでも、接待といったビジネスシーンでも『和ごころ泉』を利用され、日本料理の真髄を堪能していただきたい。
※世界的グルメガイド京都・大阪 2023年度版にて二つ星を獲得
■アクセス
地下鉄烏丸線 四条駅、阪急京都線 烏丸駅 徒歩5分
〒600-8414
京都府京都市下京区烏丸仏光寺東入ル一筋目南入ル匂天神町634-3