金沢から車で約50分、のと里山空港から車で約40分の石川県羽咋(はくい)市に店を構えるのが一つ星の『ラ・クロシェット』。のどかな田園風景を借景にフランス料理を楽しむことができる。
オーナーシェフの橋田 祐亮(はしだ ゆうすけ)氏は、辻調理師専門学校フランス校を卒業ののち、リヨンの三つ星『ポール・ボキューズ』で修業。帰国後は都内のレストランで研鑽を積み再渡仏し、名だたる星付きレストランで腕を磨き帰国。フランスでは当たり前に考えられている「食の安全性」の観点から、無農薬・無肥料の「自然栽培」の聖地を目指している石川県羽咋市へ移住した。2015年5月、フランス料理店&カフェ『夢喰庵(ばくあん)』をオープンし、一つ星を獲得する人気店となる。2017年4月、同市に移転リニューアルしフランス料理店『ラ・クロシェット』を開店。隣には、マダムの香南子氏による焼き菓子専門店『ル・ウィークエンド』を設ける。
フランス時代に教わった「食材の良さを壊さず、食材より食材らしく。そして“ワォ!”という驚き」を大事にする橋田氏。ミネラル豊かで味わいの高さが評される羽咋市・柴垣の「岩牡蠣」は、うま味成分を最大限に引き出す温度帯を保ちながらじっくり加熱。コンブやキュウリなどを加えると、中身のプリッと感そのままに側はキュッとしまり、「岩牡蠣」のうま味をトリミングしたかのように仕上がる。仕上げに西洋わさびクリームを添えると、さらにミネラルの味わいの深さを感じることができる。
地域の食材を使うほか、橋田氏自身が畑で自然栽培をする野菜もお客様から好評だ。イノベーティブではなく、正統派なソースでフランス料理をお出しするのが『ラ・クロシェット』のコンセプト。
ドリンクメニューは、フランスワインを中心としたワインペアリングをお勧めしたい。
『ラ・クロシェット』=「小さな鐘」の意のネーミングのように、店の扉を開くと鐘の音が響く。緑に映えるウッディな店内。古材を利用したテーブル(10卓・28席)に、日本海をイメージした「カマチ陶舗」のブルーのオリジナル有田焼皿が目を引く。
都会では感じることのできない景色に囲まれて、家族や友人、仕事仲間、カップルなどで利用され、地元食材をフランス料理仕立てで楽しめる『ラ・クロシェット』ならではの料理、空間と時間を満喫していただきたい。
■アクセス
羽咋駅より車で7分
JR北陸本線金沢駅より車で40分