海の幸や山の幸に恵まれ、米どころ、酒どころとしても知られる新潟県。その中越、長岡駅から徒歩10分ほどのマンションの1階に店を構えるのが一つ星『Restaurant L'armoise(レストランラルモワーズ)』。シェフの田中 良太郎(たなか りょうたろう)氏が腕を振るうフランス料理店だ。
田中氏は、長岡市出身。国内外のレストランで腕を磨いたのち帰郷し、2018年2月に『Restaurant L'armoise』をオープン。新潟の魅力を詰め込んだ料理が人気を呼び、2020年には一つ星を獲得するまでとなった。
店名のラルモワーズは、フランス語でヨモギの意。「古くから薬草や魔除けとして使われてきたヨモギのように、お客様の健康や幸せのお手伝いができたら」という思いが込められる。そして田中氏が目指すのは「ここでしか味わうことのできない料理」。野菜は自家農園や祖父母、義父が育てる朝摘み野菜を使用。得意の豚肉料理には魚沼銘柄豚「妻有(つまり)ポーク」を。魚は「魚のアメ横」と言われるほど海産物市場が並ぶ市内・寺泊の魚市場から新鮮な地魚が届く。
佐渡の南蛮エビのタルタルとビスクのコンビネーションが舌を楽しませる「菊芋のフラン」や、冬は揚げたアンコウにアン肝ソースを絡ませソテーしたほうれん草と、パリパリにしたほうれん草で包みこむ「アンコウのフリットとほうれん草」が人気メニュー。ローストしたヒレ肉を、ヨモギのムースで包み低温で焼き上げる「妻有ポーク」を使った一皿はスペシャリテだ。
また、ブルゴーニュを中心に170種類以上をそろえるワインリストは圧巻。シャンパーニュは、あえて有名どころを外して無名でも美味しい、丹精込めて作られる小規模生産者のRM(レコルタン・マニュピュラン)のものを主に置く。ビールは新潟・八海山のビール「RYDEEN BEER(ライディーンビール)」を。自家栽培するショウガを使う自家製ジンジャエールも好評だ。
料理のジャンルはフランス料理でありながら、店内の壁には長岡市に伝わる手漉き和紙・小国和紙を用い、ガラステーブルには新潟市・坂井建具の組子があしらわれ、新潟にある“和”のテイストが華を添える。
家族や友人、同僚、カップルなどで長岡市に足を運び、『Restaurant L'armoise』でここにしかない料理、ここでしか味わえない空間・時間を楽しんでいただきたい。
■アクセス
上越新幹線長岡駅大手口徒歩10分