恵比寿駅に程近いビルの3Fに店を構えるのが『鮨 利﨑 恵比寿』。今や予約困難な人気店となった渋谷の本店『鮨 利﨑』を継承する親方の塩谷 直貴(しおたに なおき)氏が腕を振う。
塩谷氏は、京都『菊乃井 本店』で日本料理の基礎を学び、西麻布『ツバキ』ではフランス料理を経験。その後、“お客様を目の前にして料理ができる鮨職人”を目指し、渋谷『鮨 利﨑』の門を叩く。日本料理の名店で培った腕を買われ、2021年に『鮨 利﨑』の3号店としてオープンした『鮨 利﨑 恵比寿』を任されている。
敷居が高い鮨店のイメージを払拭したいと考える塩谷氏は、価格を抑え、20代などの若年層のお客様も歓迎。とはいえ、鮨通のお客様にも満足いただけるよう、本店とは仕入れも同じくし、劣らないクオリティで勝負する。ほぼ毎朝豊洲市場へ足を運び、自身も目利きしながら気心の知れた仲買より仕入れる。マグロは人気の仲卸専門店『樋長』より。ワサビは、静岡県御殿場市の生産者、田代耕一(たしろ こういち)氏による「真妻わさび」を使用。
酢飯の米は、「東北194号」と「笑みの絆」という、粒の大きさも硬さも違う2種をブレンドし、口の中でほろっとほどける感覚を追求。酢は、ヨコ井の醸造酒「白寿」、赤酢「琥珀」と、村山造酢「千鳥酢」の3種をブレンド。つまみと握りを交互に提供する中で、看板メニューでもあるマグロの握りを出すタイミングに合わせて米を炊き、温度を調整、酢飯を切る。「酢飯のサイズはお客様の一人一人の様子を見ながら調整するのも、カウンターで鮨を握る醍醐味だ。」と塩谷氏。
日本酒は通年置く山形「十四代」に、季節の日本酒を常時15種用意。ワインは、ボトル・グラスともシャンパーニュや赤白を常備し、鮨のうま味を引き立ててくれるワインを幅広く揃える。ノンアルコールでは、ヨコ井の酢を使った「寿司サイダー」が酢飯に合う。
黒を基調とし、照度を落とした店内は、一枚板のカウンター(10席)が目を引く落ち着いた雰囲気。熱伝導が良いという富山「能作」の錫のグラスがスタイリッシュな空間を演出する。カップルや友人、仕事仲間との会食から、海外ゲストのおもてなしまで、さまざまなシチュエーションで利用され、クオリティ高い鮨と洗練された空間を堪能していただきたい。
■アクセス
JR恵比寿駅西口より徒歩2分