【お店からのお願い】
ウェイティングリストの登録いただく場合、ご来店希望時間を、18:00で申請ください。
高原リゾートとして知られる長野県軽井沢。軽井沢駅から車で5分ほどにあるのが『薪焼かけはし』。オーナーシェフの丸山 大祐(まるやま だいすけ)氏が腕を振るう。
都内の日本料理店で働いていた丸山氏は、度々、山菜、キノコを探しに長野を訪れていた。台風19号で被害に見舞われた2019年には、災害ボランティア活動に参加。その時、被災した名産の“リンゴの木”は全て処分されると聞き、薪として使うことを考案。薪焼料理を独学で習得し、2021年に独立。長野県の人気エリアである軽井沢に自身の店『薪焼かけはし』をオープンさせた。
穏やかな天候の長野県を台風が襲ったことを目の当たりにし、気候変動に警鐘を鳴らす。「原点回帰が必要。“近くにあるものを焼いて食べる”のが本来あるべき食の姿」と話し、店名『薪焼かけはし』には、自身の料理がより良い未来への架け橋となるようにという思いが込められる。
日本料理をベースに構成されるコースは、前菜からデザートまでの10品〜12品。すべてに薪の要素を取り入れる。薪火の力を最も発揮するメインの牛肉は、長野県・菅平高原「ダボス牧場」の伊藤 高(たかし)氏が育てる「短黒和牛」。完全無農薬の牧草に加えて、リンゴやブドウの絞りかすとおからを発酵させた発酵飼料を食べ、牛たちの腸内環境からこだわったオーガニックミートで、旨みの強い赤身肉の短角牛と、旨みある脂分で口溶けのよい黒毛和牛の言わば“いいとこ取り”の短黒和牛を、コース料理スタートと同時に焼き始め、低温でゆっくり2時間ほど、薪の香りを纏わせながら焼き上げる。スペシャリテは「焼きスッポン」。群馬県・嬬恋村のスッポンを、浅間山の湧水の中で2週間、泥を吐かせてスッキリさせ、薪火焼きに。シンプルに塩のみで味わう。
丸山氏によると、「焼きスッポン」にはピノ・ノワールが合うとのことで、ワインセラーにはブルゴーニュを中心に40〜50種のワインがそろう。また、重量感があり薪焼料理に負けない地元・長野「ファンキーシャトー」のワインも置く。日本酒は「信州亀齢」、「川中島 幻舞」や、小布施ワイナリーが醸すものなど、長野の日本酒のみを用意。もちろん「リンゴジュース」も人気のドリンクメニューだ。
原点回帰をテーマに、店内もいたってシンプル。塗り壁に、竹材のカウンター席(7名・貸切の場合は8名対応可)の目の前には薪窯が存在感を示す。リゾート地に佇む『薪焼かけはし』を食の楽しみを共有できる仲間と利用され、薪の音や香りで癒されてみてはいかがだろうか。
■アクセス
北陸新幹線、しなの鉄道 軽井沢駅より徒歩15分