東北・青森、津軽地方の中心都市弘前。北西方に"津軽富士"と呼ばれる美しい山容の岩木山を望む弘前の玄関口、JR弘前駅から車で10分の場所のビル2階にある『オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ』。入口にある、獅子を描いた繊細な鉄製のドアサインが出迎えてくれる。
弘前市生まれのシェフ笹森 通彰(ささもり みちあき)氏がこの地で店を始めたのは2003年。以来20年、変わらず青森の食材を用いたイタリア料理を提供してきた。国内3軒のレストランを経て2001年に渡伊、イタリア各地で修業を積み帰国後『オステリア・エノテカ・ダ・サスィーノ』を開業した。また、地方に根づいた食文化の魅力を伝える長年の取り組みに対して、農水省の料理人顕彰制度「料理マスターズ」シルバークラス受賞(2019年)ほか、フランス国際チーズコンクール部門別銅賞(2015年)。ジャパンワインチャレンジ銅賞(2018年)など数々の賞を受賞している。
店の最も大きな特徴は、笹森氏が料理のみならず、ブドウを育ててワインを自ら造り、また野菜や果物を育てていることだ。その範囲は、シャルキュトリ(加工肉)やチーズ製造まで広範囲にわたる。今はシェフが料理のかたわら畑で野菜やハーブを育てる例が増えた。笹森氏はその最も早い時期からの実践者で、現在も変わらずそれらの生産を料理とともに続けている。
季節になれば釣りにも出る。クロマグロをはじめ、アマダイ、ノドグロ、ブリ、ヒラマサなどが釣れる。北国・青森の食材の豊かさは郷土愛を感じさせる物語として、弘前を最も良く知るシェフの手によってひと皿の料理に仕上げられる。
ワインは「ファットリア・ダ・サスィーノ」で笹森氏自ら醸造するワイン(白1種類、赤2種類、スプマンテ1種類)と青森のリンゴを用いたシードルほか、イタリア、フランス(主にブルゴーニュ)などをそろえる。日本ワインはサントリーの「津軽」シリーズがある。ペアリングもサスィーノワインをはじめ対応可能だ。
白を基調に木目を生かした品のある内装の店内にはテーブルが5卓(10名)。お子様は小学生以上(単品のパスタ等を提供)、小学生未満でも日程によって対応できる。海外からのゲストには英語・イタリア語での説明が可能。家族での集まりやデート、記念日のお祝いはもちろん、笹森氏の料理世界を楽しみたいと県内のみならず日本全国から足を運ぶゲストも多い。青森を体感できる笹森氏の世界観を、料理とともにぜひ味わっていただきたい。
■アクセス
JR弘前駅より車で10分
弘南鉄道大鰐線 中央弘前駅 徒歩7分
【お店からのお願い】
オーナーシェフが出張等で不在の際、スタッフのみで営業する事がある旨、ご了承ください。