代々木上原駅の東口から徒歩5分の住宅街にたたずむ『喜わ(きわ)』。2020年3月のオープンから、地元はもちろん、噂を聞き付けた天ぷら好きの食通たちの間で評判を呼んでいる天ぷら店だ。
店主の友利 真一(ともり しんいち)氏は、東京ミッドタウン内『てんぷら山の上Roppongi』で12年勤め上げた生粋の天ぷら職人。店名の『喜わ』は、「皆さんで喜びを囲んで、楽しんでいただけるように」という想いを込めて名付けられた。
天ダネは旬にこだわり、春は新潟から山菜が毎朝届き、夏は豊洲市場で目利きして仕入れる。夏の〆のメニューは、「天丼」や「天茶」に加えて、さっぱりする冷たい「稲庭うどん」も用意。また、秋はクリ、マツタケ、ギンナンを天ダネに、冬はフグ料理やフグの天ぷらなどもあり、季節の移ろいを感じることができる。揚げ油はブレンドせず、太白胡麻油を100%使い、胃もたれや胸やけがないようにカラッと揚げるのが友利流の天ぷらだ。また天ぷらは、友利氏の故郷である沖縄の焼き塩でいただくのがおすすめ。「天丼」のつゆは、砂糖を一切使用せず、みりんや酒、醤油、カツオだしのみの自慢のつゆだ。
看板メニューは、和がらしを練り込み大葉で巻いて揚げる「生ウニ」。揚げる前に白ワインで洗い、シェリー酒をかけて味わう「さつまいも」は、『てんぷら山の上』へのオマージュを感じる一品。3〜6月のシーズンは、産地直送の「沖縄のエビ」が必食だ。
お酒は、自然派ワインに力を入れ、季節ごとに日本酒を2~3種類用意。中でも、友利氏のお気に入りの日本酒である、青森・西田酒造の「田酒」は、その時期のものを通年で置き、限定品の「外ヶ濱」も仕入れている。
店はガラス張りのスタイリッシュなデザインで、入口の扉を開けると、玉砂利を敷きつめた庭園が目を引く。客席はカウンター10席と、4名がけのテーブルが2卓。「天ぷら通のお客様も、天ぷらが初めてというお客様も、とにかく楽しんでほしい」と話す友利氏。家族や友人との会食やデートなどのプライベート、接待といったビジネス使いでも気軽に訪れ、おいしい“喜び”をわかち合っていただきたい。
■アクセス
小田急小田原線 代々木上原駅 徒歩2分